コツコツ歩き隊!

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【散策!小樽(19)】ニシン漁繁栄の象徴・鰊御殿を見学する<2026年9月祝津散策②>

≪【散策!小樽(18)】「日本遺産・北前船」日和山から海を眺める<2026年9月小樽祝津散策①> - コツコツ歩き隊! からのつづき

日本遺産・北前船は10道府県、計52の自治体にまた上がる広大な文化遺産となっています。
そのうちの北海道・青森エリアにて、2026年9月1日~10月31日の2ヶ月間にわたり、「北前船日本遺産 北海道青森周遊カードラリー」が行われております。
詳しくは下記のサイトにて。

www.kitamae-bune.com

私は「鰊御殿」にて3枚のカードをいただくことができました。

こうしたカードラリーは各所で実施されているようです。
すべてのカードを集めるには、各自治体でカードを配布している期間に足を運ばなければならず、かなり難易度の高いコレクションとなりますが、興味のある方はチャレンジしてみると良いでしょう。
旅の計画を立てる時に、このようなキャンペーンがあるかチェックしてみると良い旅の思い出となるでしょう。

散策マップ

見どころ

2.鰊御殿

日和山(ひよりやま)から下りてくると、途中に「鰊御殿」があります。

「鰊御殿」は日本遺産・北前船の構成文化財に入っておりませんが、「北前船」にとって北海道から大阪などの本州へ運ばれる最大の「上り荷(のぼりに)」であり、莫大な利益をもたらした交易品であった鰊(ニシン)に関わる建築物であるため、今回の旅に入れました。

「小樽市鰊御殿」は元々、積丹(しゃこたん)の泊村(とまりむら)にあった建築物であります。

それを北海道炭鉱汽船株式会社が昭和33年(1958年)に解体して現在の地に移設し、小樽市に寄贈しました。

建物の持ち主は泊村の鰊親方・田中福松。
竣工は明治30年(1897年)。
明治24年(1891年)に建設を始めたということですから、6年以上の年月をかけて建てられました。

移設されたため、併設されていた漁舎である網倉や倉庫などはありませんが、当時使用されていた道具などが豊富に展示されており、ニシン漁の様子が分かるようになっています。

全盛期には120人くらいの漁夫が寝泊まりしたそうです。

興味深いのは、2階にある「隠れ部屋」。

「鰊漁の終漁期には現金取引による巨額の販売代金を受け取るため、それを狙う強盗から防備するための現金保管場所とした。」
など、5つほど設置理由が並んでいるのですが、どれも当時の様子が分かることばかりで興味深く拝見しました。
(ただし、それらはあくまで憶測であり、本当のことは分かっておりません。)

建物は一部2階建で総面積は611.9㎡を誇り、北陸・東北地方の切妻造の民家様式が採用されています。

特徴としては、大屋根の中央に形良く乗っている入母屋造の「煙出し」、伽藍調を帯びた大屋根の庇(ひさし)、正面玄関の円形屋根と直線の小庇との対照、

脇玄関の庇を支えている、象鼻等があり、いずれも民家には珍しい建築様式となっています。

昭和35年(1960年)、「北海道有形文化財・にしん漁場建築」として本道の民家で初めて文化財に指定されました。

鰊御殿はオフシーズンがあります。
開館時間など詳しいことは下記のサイトにてご確認下さい。

www.city.otaru.lg.jp

北海道で大量に獲れたニシンはそのまま食べるだけでなく、ニシン粕などに加工され、安価で良質な肥料として綿花や藍、菜種といった商品作物栽培に重宝され、西日本の産業と経済を大きく発展させました。
鰊御殿はその歴史の一端を後世に残す重要な建築物なのでありました。

🍀🍀🍀街歩き・一口メモ①:ニシン粕とは🍀🍀🍀

ニシンを大釜で煮て、圧搾機で水分や油分を搾り取ったあとに残る身を乾燥させたものである。
窒素やリン酸を豊富に含んでおり、特に西日本での綿花や、各地の野菜・茶などの栽培において収穫を大きく増やす「金肥(購入する肥料)」として重宝された。

🍀🍀🍀街歩き・一口メモ②:ニシンから取った油は何に使われた?🍀🍀🍀

• 灯し油(ランプの燃料): 安価な照明用の燃料として、庶民の暮らしに広く使われた。
• 石鹸や蝋燭(ろうそく)の原料: 明治後期には、悪臭の強かったニシン油などの魚油を化学的に精製する技術(硬化油技術)が日本で開発され、高品質な石鹸や洋蝋燭の原料として大量に加工されるようになった。
• 革製品のなめし剤・機械油: 産業用・工業用の油としても重要な役割を担っていた。

<参考資料>

・小樽市鰊御殿リーフレット

・日本油脂(現・日油)の歴史②|企業特集|鈴木商店のあゆみ|鈴木商店記念館

・http://www.dogplus.me/tags/TLP/TLP133/(ニシン油:原材料)

・大漁(大量)のニシンを肥料に加工する道具 – 北海道博物館

・江戸時代の北海道で栄えたニシン肥料農法を紹介。魚粕の即効性と持続力は現代の有機農業にも活用可能。化学肥料に頼らず、資材循環と地域活性を実現する“第三の魚肥ルネサンス”として、農業自衛隊が再評価を進めます。 | 農業自衛隊

つづく≫

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